毎週欠かさず見ている番組のひとつに、日曜の午前7時30分から放送されているTBS系『がっちりマンデー』がある。極楽とんぼの加藤浩次さんとフリーアナウンサーの進藤晶子さんがMCを務める、巷のトレンドや最新ビジネスを紹介する経済バラエティー番組だ。

 10月14日の放送で取り上げられたのが、その業界のプロだけが憧れる“憧れブランド”。美容師の憧れ、“ハサミ業界のメルセデスベンツ”と呼ばれる“ナルトシザー”や、会計士や税理士など、計算を頻繁に行う方々の憧れの電卓“カシオ S100”などが紹介された。前者、ナルトシザーは、安くても一丁10万円以上!! 後者、S100は3万円以上もするんだって!! 俺、ここ数年電卓なんて、スマホのアプリで済ませちゃってるよ……。でも確かに、知り合いの会計士さんは、やたらと立派な将棋盤みたいな電卓を持ち歩いていたな。やっぱりその道のプロだと、商品のグレードによって使用感がぜんぜん違うんだろうなぁ。

この番組を「へー!! ほー!!」とやたら感心しながら見ていたとき、ふと、

 (そう言えば記者……モノ書きの業界で、こういった“知る人ぞ知る逸品”を使うことって、あるかなあ?)

なんて思考に陥った。

ワープロやPCが普及する以前のモノ書きだったら、ここで絶対に“万年筆”が取り上げられるだろうな。俺にとっての“2大神”のひとりである椎名誠さんも、たびたび万年筆に関するエッセイを書いていたし。ハイブランドになると、1本数十万とか数百万のブツも珍しくない世界だけに、そういったものを所有した日には、

 「見てこれ!! ついに買ったんだよ!!!」

と自慢モードになるのも致し方ないことだと思う。商売道具にこだわり、少しでもいいもの(≒高いもの)を欲するのは、ある意味“プロだからこそ”だと思うしね。

では、現代のモノ書きはどうなのか?

そのハシクレにいる俺ではあるが、残念ながら一度として、万年筆を買ったことがない。いや、「かっこいいなぁ……」とは思うのよ。ときたま、メモを取るときなんかにサッと高そうな万年筆を取り出して、サラサラサラサラと尾を引くような黒い線を書く方がいるが、そういうシーンを目の当たりにすると、

 「俺も1本、高い万年筆が欲しい!」

と、物欲に火も着く。しかし買っても、使うのは最初の1日だけで、2日後にはペン立てを彩る細長いインテリアと化すのは目に見えているので、さすがに手を出すことができない。ただでさえ字が下手だったのに、ワープロを使うようになってからさらにミミズ文字に磨きが掛かってしまったからな。高い万年筆から吐き出されるこの世の終わりのような呪い文字は、自分でも見たくないのよ。

では、いまの時代のモノ書きには、そのような“憧れの逸品”は存在しないのか?

もちろん、そんなことはありません。

書く道具が変遷しただけで、その仕事自体は続いているわけだし。

前置きが長くなったが、俺が考える現代のモノ書きの“憧れの逸品”は、ワープロやPC用の“キーボード”じゃないかと思うのです!

じつは俺、昔から不思議と、キーボード(と、それがかっこよく付属しているアイテム)が大好きだったりする。それも、文字入力がしやすければそれに越したことはないが、見た目があまりにもステキだったら、打感は度外視して“見た目買い”しちゃったりするし。

現在進行形で使っているものをふたつ紹介すると、

波打ったコレ、iCleverの折りたたみ式Bluetoothキーボードであります。非常にコンパクトに折りたためるという利便性はもちろんだが、何よりも厨二心をくすぐるギミックにベタ惚れして、知った瞬間にカートにブチ込んでいた。展開するときの、「カシャーンカシャーン!!」という音と感触が抜群で、それだけでも「買って本当によかった!!」と思ったね。加えて、この手のキーボードはどうしてもキーのストロークが短く、“打ってる感”に乏しくなってしまいがちだが、この商品に関しては打ちやすさもキチンとキープされている。ちなみに、折りたたむと、

ネコが写っていて恐縮だが、大きさの参考になればw 小さく、薄くなるので、カバンに入れておいても邪魔にならない。俺はこれをスマホに接続し、大人数が参加するつまらない会議に持ち込んで原稿を書いたりしていました(人込みに紛れるので、わりと自由だったのだ)。

もうひとつ、いまでも愛用しているのが、

 キングジムの“ポータブック”です。この手のデジタルメモの先駆けであるキングジムの名機“ポメラ”をもともと愛用していたんだけど、その発展型(ネットにつながるとかね)であるポータブックが発売されると知り、「俺が買わないで誰が買う!!!」と飛びついた次第だ。ちなみにポータブックも、前述の折りたたみキーボードと同様にギミックがかっちょいい

↑これが……!

 ↑こうなる!! キーボードをガシャガシャガシャガシャと激しく叩く様子って、どこか男心をくすぐる不思議な魅力があるものだが(あるよね?)、ポータブックと折りたたみキーボードは展開方法からしてかっこよさを追求しているので本当に、

 「た、たまらん!!><」

となるのです。

そしてもうひとつ。

最後に紹介したいのが、ふだんオフィスで原稿を書くときに叩いているキーボードだ。

 富士通コンポーネントの“Libertouch(リベルタッチ)”である。

俺の好みのキータッチは、“そこそこに重く、でもキーの反発がスピーディーで、打音は存在感を感じさせるくらいには欲しい”というメンド臭いもの。キーが指に合わなくてミスタッチばかりしていると、頭に浮かんだフレーズや表現が文字修正をしているうちに雲散霧消し、

「ちっ……! またミスタッチ……! はよ直さんとさっきのアイデアが……って、何を思いついたんだっけ!!? バックスペース押してるうちに忘れちまったぁぁあああ!!!

なんてことがよくあるからな。

コレを買うとき、ヨドバシAkibaのキーボード売り場に2時間くらい居座って、あらゆるブツを試した。その結果、きびしいトーナメントを勝ち抜いて最後に残ったのが、このリベルタッチだったのである。自分が想像していたキータッチをそのまま形にしたような打感にまず感動し、値段を見てアゴを外して(俺が買ったときは3万くらいした……)、会社に戻ってから間違えてUS配列を買ってしまった(マジです)ことに気づいて失禁した。

▲リベルタッチのキーの高さ。ちょっと高めのストロークが、じつに好み。でも、US配列。この配列、何がヤバいかと言うと……つぎの写真!!

▲これ、JIS配列のキーボード。いわゆる日本用ね。”2”の左上に注目してほしいのですが、”SHIFT+2”でダブルコーテーションが打てるのがわかるでしょ。こいつが、US配列になるとだな……つぎの写真!!

▲”SHIFT+2”だと、なんと@マークになるのです!! 買っちまったものは仕方ないので我慢して使い続け、やがて慣れたのですが、最近設定でJIS配列にできると知りました。そこで喜んでJIS配列にしたのですが……この刻印までは変わらないわけでw(当たり前だが)。なので俺のキーボード、表示は@マークなのに、SHIFT+2でダブルコーテーションが出ます。頭が混乱しまくりです。

リベルタッチはメンブレン方式のキーボードで、商品説明に“購入時は入力荷重を約0.44N(約45g)に設定していますが2種類(約0.34N(約35g)、約0.54N(約55g))の荷重の異なる交換ラバーを各15個とキートップ引き抜き工具1個を添付して、どのキーでも簡単に入力荷重を変更できるようにしています。これにより本キーボードをさらに自分だけのキー感触にカスタマイズできます”とある通り、自分の持つ微かなフィーリングにも対応できるようになっている。俺も、購入後すぐにラバーを交換し、もっとも指になじむ感触に変更した。ファミ通に入ってから20年以上、毎年1枚はキーボードを買って試すという“キーボード難民”だったが、リベルタッチを手に入れてから病気はピタリと収まっている。……まあその分、先の2商品のようなモバイル用のかっちょいいキーボードを買い漁っているのかもしれないけどねw

リベルタッチ、生産完了していたようだけど、この夏から後継機が発売されているようです。やはり、3万円近くするプレミアムなキーボードだけど、興味ある方はぜひぜひ、打感だけでも試してほしい!

 「なるほど!! 確かにコレはプレミアム!!!」

と、驚いていただけると思うから。

2つのブログランキングに参加中❢ルナステラをクリックして応援してください
あなたにおすすめの記事