僕は子どものころからネコを切らせたことのない環境で育ってきたのだが、それはお袋が無類のネコ好きだからである。物心ついたときから複数のネコが家の内外にいて、自然と僕も、このやたらとかわいらしい生き物が好きになっていった。とはいえ親父や兄はそれほどネコ好きではなく、完全なイヌ派なのを見ると、僕は圧倒的に母親似なんだろうと思う。

しかしお袋はある瞬間から、ネコを飼わなくなった。理由は、僕がまだ小学生のころから飼い始め、じつに23年も生きた(!)チーという黒ネコが死んでしまったから。家族の中で僕にもっとも懐いていたネコで、とてもキレイで、かわいらしいメスネコだった。僕が実家を出てからも覚えていてくれて、数年に1回程度の帰省のときも、すぐに飛んできて喉をゴロゴロ言わせていた。本当に、かわいかったなあ。

このチーが天国に旅立ってしまったショックからか、実家史上初の“ネコ無し期間”は数年間続いた。ド田舎なのであちこちに外飼いのネコや野良猫はいるが、お袋からエサをあげたりしたことはなかったようだ。僕も立て続けにミュウとアクアを失ってしまったので、そのやるせない気持ちはよくわかった。

そんな実家で数年ぶりにネコを飼い始めた……と聞いたのは去年のこと。

「マジ!?」

と驚きつつも心からうれしくなった僕は、正月もまともに帰らないってのに、ネコを見るためだけに実家に帰省した。

「こいつは親に何かあっても帰ってこないが、“ネコがいるぞ”って言うだけでホイホイ帰ってくる

という兄の言葉を聞き流しつつ、ウキウキしながら実家の門をくぐったのであった。

実家には確かに、生まれてから数ヵ月と思しき小さなネコがいた。それも……複数w


うじゃうじゃ

いきなりどんだけいんねん!!ポーン

僕が驚くと、お袋がニタニタと笑いながらうれしそうに言った。

「なんかさー、最初は1匹だけ家に居ついていたんでエサをあげるようになったんだけど、そのうち兄妹を呼んだらしくって、こーんなに増えちゃったんさねニヤリ

それにしたって……8匹もいるじゃねーかw どうなってんだw

「近所にボスの野良猫がいるんで、いじめられないように見守ってるのがたいへんなんさー」

お袋はそう続けて、もっとも器量よしで人懐こいメスネコを僕のところに連れてきた。

「ホラ、この子かわいいでしょ。おまえさんとこ、ネコ死んじゃったんだろ? この子を連れていきないね

まだ、るーさんを飼い始める前のことだ。お袋の提案にちょっとだけ逡巡していると、意外なところから怒りの声が飛んできた。

ダメだよ!! 連れてくなよ!!ムキー

そう言ったのは、意外なことにイヌ派の親父だった。どうやら飼い始めたらかわいくなって、すっかり情が移ったらしいwウインク

そんなことがあってから1年が過ぎたが、あの8匹のネコはどうなってるかなー。結託して、ボスネコと戦ったりしているんだろうか。

近々、実家に帰ってみようかな。……ネコを見るためにwおねがい

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