
当ブログの前身であるブログ『角満さんちのるーさん』が単行本化されたとき、書き下ろしで収録したエッセイに“楽しみな坂道”という短いお話があります。今回は、このエッセイの続き(?)を書こうと思います。
ノルウェージャンが待っている窓
僕の家は、緩やかな坂道を下った先にあります。その坂の中腹くらいから、僕の部屋の出窓が見えます。
そうここ、いつもるーさんが陣取って、外を監視している窓w 鳥を見ては、
(#`・д・)チキチキチキチキチキ……!
近所のおばちゃんを見ては、
(#`・д・)チキチキチキチキチキ……!
と、威嚇しまくっていますw
もちろん、1日中ここにいるわけではなくて、ときたま、気が向いたときにのこのこと出向いては、外を監視して怒っているんです。
でも。
夜中、仕事を終えてヘトヘトで帰宅したとき、僕はこの坂を下る瞬間を心待ちにしています。
それは、るーさんが必ずそこで待っていてくれるから。
▲これは昼間ですけどw
「おーい、るーさーん」
夜中なので近所迷惑にならない程度の小声で呼び掛けながら、るーさんに手を振ります。すると彼女はキチンと僕に気づき、クルリと身を翻すんです。
「あ、いなくなっちゃった」
わざとらしくそう言いながら玄関の前に行き、気配を探ります。すると、
ずだだだだだだだ!!!!
5キロくらいの物体が、階段を転げ降りてくる音w それを聞きながら玄関を開けると……。
|・`ω・)べつに、待ってなかったけどね
そんな顔をしていますけど、
|・`ω・)ノノチョイチョイ
手を伸ばして、「甘えさせろよ」と言ってきますw
毎日のように展開する、予定調和のやり取り。僕はこの瞬間がたまらなく好きで、坂道の途中から出窓を見ることを楽しみにしているんです。
ノルウェージャンとチンチラの待つ窓
そして最近、この坂を下ることが、前以上に楽しみになりました。
るーさんが教えたのか。
それとも、るーさんのマネをしているのか。
それはわかりませんけど、いつのまにか“出窓組”が増えたんです。
ほらw
あw ステラもいるwww
るーさんと仲良く(かどうかはわかりませんが)並んで、坂を下る僕のことをじーーーっと見ています。こんなの見たら、手を振らないわけにはいきませんなw
「おーい、るーさーん。スーテラー」
手を振る僕を見て、まずるーさんが身を翻しました。おねえちゃんの行動を見て、ステラは、
|・`ω・)!? どこいくん!?
そんな感じで身体を反転させて、出窓から消えてしまいました。
で、玄関を開けると……。
|・`ω・)ずーん
|・`ω・)ずーん
猫2匹いたーーーー!www
それから毎日のように、るーさんとステラは僕の帰りを出窓で待つようになりました。
楽しみな坂道が、ますますステキな場所になった瞬間でした。
おしまい。